動脈ライン(Aライン)とは、動脈に入っているルートのことです。静脈に入っているルートは輸液や輸血などを目的に入れますが、動脈ラインは目的が違います。
aライン挿入の目的
連続的に血圧測定ができる。
四肢にマンチェットが巻けない時の血圧測定。
検査のための採血。
aライン挿入部位
橈骨動脈、大腿動脈、足背動脈
aライン留置による合併症
★穿刺部(局所)
①局所の疼痛、腫脹
②刺入部の発赤
③刺入部から出血や血腫
④穿刺部からの感染、皮膚壊死
⑤穿刺部付近の神経損傷、静脈損傷
⑥仮性動脈瘤
★穿刺部以外
①動脈閉塞および虚血による血流障害、四肢末端の壊死
②血栓
③空気塞栓
④敗血症、菌血症
⑤神経麻痺
aラインの観察点と注意事項
◆刺入部の発赤や出血、疼痛、腫脹の有無、末梢の循環不全(皮膚の色調の変化、冷感、疼痛など)に注意する。
◆チューブの接続部がゆるんでると大量の出血を招くこともあるので注意!(動脈は圧が高いので、接続部が緩いと、血が噴き出してしまう・・・ということです)ロック式のものや閉鎖式のルートを使用します。
◆採血などをした後にフラッシュをする時は、ルート内に凝血や気泡(空気)がないか確認してから行うこと。あったまま行うと血栓や空気塞栓を起こす危険性があります。注意しましょう。
あとは合併症の項を参考に、それに沿った観察と合併症を防ぐことが重要です。